ブロッコリーはとても栄養価の高い野菜で、ビタミンCはレモンの2倍も含まれています。他にも、ビタミンB1やB2、カリウム、リン、スルフォラファンなど健康に良い成分がたくさん含まれています。
しかしブロッコリーにはこうした栄養素だけでなく、免疫を高める成分があることをご存知ですか?
それが、東京大学と発見した「ブロッコリー多糖体」です。
東京大学と当社がブロッコリーに注目した理由
数ある食品の中からブロッコリーに行きついた
東京大学と当社は「免疫を高めるためには食べる物が大切である」と考え、研究当初から食品に注目して免疫を高める方法を研究していました。
研究を進めるために、まずは、食品がどのくらい免疫を高めることができるのかを測定する方法を開発しました。それが、「カイコを使った免疫活性の測定」です。
<カイコを使った免疫活性の測定>カイコは、人間と似た生理的条件を持っているため、薬の効果や病原体に対する感受性も私たちと一致しています。近年では、非常に優れた創薬の実験動物として注目されています。詳しくはこちら。
東京大学と当社は、この「カイコを使った免疫活性の測定」を使って、化学合成されたものではなく、自然に存在する「野菜・きのこ・海藻」などを対象として免疫を高める食品を探しました。最初は、免疫を高めるといわれている「プロポリス」、「アガリクス」や「フコイダンが含まれる海藻」などを使って研究を始めました。
最終的には、5年間をかけて、果物、野菜、きのこ、海藻など数えきれないほどの食品を試験しました。しかし、よく聞く「健康に良い食品」からは、ある程度の免疫活性効果しか得られなかったので、意外と身近な食品に隠れた免疫活性効果があるとかもしれないと考えたところから、研究対象が広がりました。
一般的に緑黄色野菜、例えばトマトの赤やブロッコリーの緑など、野菜の色素にはファイトケミカルと呼ばれる健康成分が含まれるといわれています。そこで、色の濃い野菜は、免疫活性効果が強いのではないかと考えました。なかでも、アメリカで「スーパーフード」として注目されていたブロッコリーを試験しました。
その結果、ブロッコリーは、これまで試したどの食品よりも免疫を高める効果が強いことがわかりました。
ブロッコリー多糖体とは?
ブロッコリー多糖体とは、東京大学と当社が発見したブロッコリーに含まれる免疫を高める多糖体の総称です。多糖体の”糖”という言葉から甘い糖を連想させる方もいらっしゃいますが、そうではなく食物繊維の仲間であると考えられます。他の多糖体として、海藻由来のフコイダンやアガリクスやシイタケ由来のβ-グルカンなどが広く知られています。
東京大学の研究結果によると、このブロッコリー多糖体は、煮る、茹でる、炒めるなどの調理やブロッコリーの生で食べるといったことでは、ほとんど摂取できないことがわかっています。これは、ブロッコリー多糖体が硬い細胞壁の中に閉じ込められれいるからです。通常調理されたブロッコリーを食べても、ほとんどが体外に排出されてしまうと考えられます。
当社では、東京大学と共同で開発した特殊な抽出方法を使用して、ブロッコリーからブロッコリー多糖体を抽出して研究を行っています。
研究の歴史
2006年 | 東京大学と共同研究を開始 |
ブロッコリー多糖体の発見 | |
2012年 | カイコを用いた免疫活性測定方法の特許を米国で取得 臨床試験の実施 |
2013年 | カイコを用いた免疫活性測定方法の特許を欧州で取得 カイコを用いた免疫活性測定方法の特許を日本で取得 |
2014年 | ブロッコリー多糖体抽出方法の特許を日本で取得 |
2019年 | ブロッコリー多糖体抽出方法の特許を台湾で取得 |
2021年 | 臨床試験の実施 |
2023年 | 神戸大学と共同研究を開始 臨床試験の実施 |
ブロッコリー多糖体の研究成果
イマジン・グローバル・ケア株式会社では、「ブロッコリー多糖体」について、実験動物を用いた研究と、細胞レベルの研究、人に対する臨床研究を行っています。ご関心のある研究成果をクリックしてご覧ください。