免疫について

免疫力が下がると様々な病気を招く

健康維持に不可欠な免疫力。しかし、その免疫力は15歳頃をピークに年齢とともに低下します。病気や感染症をはじめとする、さまざまな健康問題をかかえるリスクは年齢とともに増加します。

免疫とは一体なんだろう?

「免疫ってそもそも何?」「どういう仕組で免疫は働いているの?」

私たちの体を守ってくれる免疫。さまざまな感染症が流行するなか、免疫について興味をもっている方も多いのではないでしょうか。

「一度かかったらもう二度とかからない」といわれる感染症があるのは、免疫がしっかりと働いているためです。私たちの体が免疫によってどのように守られているのか、数多くある免疫細胞がそれぞれどのような働きをしているのか分かりやすく解説します。

免疫は自分の身を守るしくみ

免疫とは、『自分のもの』と『自分でないもの』を区別して、『自分でないもの』を排除する防御システムです。

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自分でないものには、病原体である細菌やウイルス、自分の細胞が変異したがん細胞などがあります。免疫は常に全身を監視し、自分でないものが発生したときに、それらを非自己として認識し、体に悪さをしないように排除します。

風邪を引くと熱や咳、鼻水などが出るのは免疫機能が働いているおかげです。体温を上げて熱に弱い病原体をやっつけ、咳や鼻水によって異物を外に排除します。また、健康な人でも1日に5,000個ものがん細胞ができるといわれています。NK(ナチュラルキラー)細胞を代表とする免疫細胞たちは、日々新たに発生するがん細胞を発見して排除しています。

ところで、免疫には「自然免疫」と「獲得免疫」の2種類があるのをご存知でしょうか。私たちは、2つの免疫を組み合わせて、自身の体を病気から守っています。

2つの免疫のしくみ

一つ目の免疫が、自然免疫です。体に侵入した病原体や異常な細胞をいち早く見つけて排除する働きで、免疫機能の最前線で私たちの体を守ってくれます。

二つ目が、獲得免疫です。侵入してきた病原体に合わせた武器となる「抗体」を作って、ねらいを定めて強力に攻撃します。武器となる抗体をつくるのには時間がかかりますが、次に同じ病原体が侵入した時には、その情報を記憶しているので、素早く抗体をつくって攻撃します。

個々の免疫細胞の働きは、イラストで解説しています。

細胞たちが協力して免疫がはたらく

免疫機能はいくつもの細胞が互いに協力し合うことで働いています。どのように働いていくのかを見ていきましょう。

免疫の仕組みはとても複雑でわかっていないことが多く、ここではかいつまんでご説明します。

マクロファージや樹状細胞が異物を取り込む

樹状細胞もマクロファージと同じく異物(自分でないもの)を食べる働きがあり、その情報を他の免疫細胞たちに伝えることができます。

NK細胞ががん細胞や病原体を攻撃する

NK細胞は、マクロファージが異物を食べてヘルパーT細胞に情報を伝えるのを待つことなく単独で働きます。がん細胞や病原体に感染した細胞を見つけると即座に自分の判断で攻撃できるのです。

キラーT細胞が自分でないものを攻撃する

マクロファージや樹状細胞から異物の情報を受け取ったヘルパーT細胞は、キラーT細胞に「病原体を攻撃するように」と指示を出します。

B細胞が抗体を産生して病原体を攻撃する

体内に侵入してきた異物が病原体だった場合、B細胞が「抗体」とよばれる異物を攻撃するミサイルを作ります。病原体に合った抗体を作ることで効率よく攻撃していき、体内から排除していきます。

免疫力の低下と健康問題