ブロッコリー抽出物の効果 ー臨床試験結果レポートー

ブロッコリー抽出物を用いたヒト試験結果

東京大学と共同開発した独自技術を用いて抽出したブロッコリー成分には、
風邪様症状の発症リスクを低下させる効果が確認されています。

ー 風邪様症状の発症リスクを低減! ー

 今回の臨床試験結果では、独自技術により抽出したブロッコリー抽出物には、「全身倦怠感」や「のどの痛み」などの風邪様症状の発症を抑制する効果があることが明らかになりました。さらに、ブロッコリー抽出物には免疫を担うT細胞を活性化することが示されました。これらの発見から、ブロッコリー抽出物が、免疫を高いレベルに維持することで、風邪様症状の発症リスク低下に寄与したことが示唆されました。

 また、本試験ではブロッコリー抽出物の摂取による健康への悪影響はみられず、安全性にも問題がないことが確認できました。

試験方法

 20歳以上の風邪をひきやすい健常な男女96名を2群に分けて、ブロッコリー抽出物を含むカプセル状食品、または含まないプラセボ食品(※1)を、8週間摂取していただきました。そして、試験期間中の感冒症状(※2)の累積日数を記録し、血液検査などを用いて摂取前後の免疫活性の変化を調査しました。
※1 この試験で使用したプラセボ食品とは、被験食品と同様の外見、味、重さをしているが、ブロッコリー抽出物が入っていない食品。
※2 全身倦怠感、寒気、熱っぽさ、疲労、くしゃみ、鼻汁、鼻づまり、のどの痛み、せき、関節痛、筋肉痛の症状が1つ以上あった場合を感冒症状と定義しました。

試験結果

ブロッコリー抽出物の働き① 感冒症状の発症抑制

ブロッコリー抽出物摂取群では、プラセボ群と比べて感冒症状の累積日数が有意に減少しました。

ブロッコリー抽出物には、発症リスクを下げ、長引かせない効果があることが明らかになりました。

感冒症状の累積日数

※p<0.05とは、 統計学的に有意に効果が認められることを意味しています。一般的には有意位準を0.05未満に設定しており、本試験でも同様にしました。 p<0.05とした場合、「100回試験を行った時に、違う結果となる可能性が5%未満である」ということです。

ブロッコリー抽出物の働き② 免疫を担うT細胞の活性化

T細胞について
T細胞は、免疫応答を促進し、感染細胞やがん細胞を攻撃するといった機能を持っています。本試験で測定対象とした「CD8+CD28+T細胞」は、活性化されたT細胞を意味します。一般的には、T細胞は、加齢や、乾燥・低温などの季節要因によって、減少することが知られています。

本試験は、あえて、秋から冬にかけての免疫を担うT細胞が減少しやすい(免疫が低下して風邪をひきやすい)時期に実施しました。

そのような過酷な状況でも、ブロッコリー抽出物の摂取によって、免疫を担う細胞の数が高いレベルに維持されることが明らかになりました。

CD8+CD28+T細胞数スコア(摂取前と摂取後の数値比較)



これらの発見から、ブロッコリー抽出物が、T細胞の活性化を介して免疫系を高いレベルに維持し、感冒症状の発症リスク低下に寄与したと考えられます。

【 臨床試験結果(2021), 医学誌投稿中 】