肝障害モデル

肝臓ってどんな役割?

肝臓は、食べ物から得た栄養を処理したり、体にとって不要な物質(毒素など)を分解・排出したりする、いわば「体の化学工場」です。
でも、アルコールの過剰摂取や脂肪の蓄積、薬剤の副作用などによって、肝臓が傷ついてしまうことがあります。これが「肝障害」です。


肝障害の研究には「動物モデル」が必要

新しい薬やサプリメントを開発するためには、「この成分は本当に肝臓に効くのか?」を確かめる必要があります。

そのために使われるのが「肝障害モデル動物」。
マウスやラットがよく使われてきましたが、近年では**カイコ(蚕)**が注目されているのです。


カイコは肝臓の代わりになるの?

カイコには哺乳類のような「肝臓」という臓器はありませんが、同じような代謝・解毒を担う器官や酵素系が存在します。

また、研究によって以下のようなことが明らかになっています:

  • カイコに特定の薬剤や化学物質を与えると、体内で肝障害に似た代謝異常や細胞傷害反応が起こる
  • 酵素活性(例:ALT、ASTに類似する酵素)を測定することで、肝機能障害を評価できる
  • 同時に、抗酸化作用抗炎症作用のある成分の効果も確認可能

つまり、カイコを使えば、シンプルな構造で効率よく肝機能障害の初期評価ができるというです。

当社はこの肝障害モデルカイコを活用し、肝機能を守る物質を探索しています。