免疫力低下の原因

「なぜ免疫は低下してしまうの?」

「免疫が低下することでどのような病気になる可能性があるの?」

免疫は、私たちが健康に生きていくためには欠かせない仕組みです。しかし、なんらかの原因によって機能が低下し、健康を脅かすことがあります。できれば免疫機能を低下させることなく生活していきたいものです。

1.ストレス

ストレスを抱えながら生活している方は非常に多くいます。2020年に厚生労働省が調べたデータによると、日本人の54.2%は、仕事や職業生活に関することにストレスを感じているそうです 。 

慢性的にストレスを受けていると、免疫機能が低下し、感染症にかかりやすくなることがわかっています。ストレスを受け続けることで、全身をパトロールしながらがん細胞や病原体を攻撃するNK細胞の働きが低下してしまうのです。

2.運動不足

日頃から運動不足の方は、免疫機能が低下しやすくなっています。運動と免疫機能は相互に連携しており、免疫に関わっている白血球やサイトカインなどに運動が影響を与えることがわかっているのです。このことから、運動不足の方はそうでない方よりも免疫機能が落ちていると考えられます。

3.体温の低下

「冷えは万病の元」といわれています。特に冬は体が冷えやすく、体温も低下しやすい季節です。 体温が低下すると、免疫の最前線で戦うNK細胞や、T細胞のはたらきが弱り、免疫が低下することが知られています。さらに、全身の血行が悪くなり、老廃物や病原菌が体内に残り続けてしまいます。

4.睡眠時間の不足

睡眠不足は健康の大敵です。必要な睡眠時間は人によって違うため、一概に何時間以上寝れば問題ないとは言えません。しかし、翌日の昼間に眠くなることが多いようでしたら、睡眠不足になっている証拠です。

睡眠の質と免疫機能には密接な関係があるため、よい睡眠を取れない状態が続いていると、免疫機能は低下してしまいます。 

5.食事バランスの乱れ

食事バランスが乱れると、体に必要な栄養素が不足するため免疫機能が低下します。また、腸内細菌にも影響を与えることも免疫低下の原因です。

免疫細胞の約7割は腸に生息しているため、腸内環境が変わると免疫機能にも影響が出てしまいます。外食が多い方、野菜や果物をあまり食べない方、麺類を好んでよく食べる方は注意しましょう。

6.加齢

人は年を取ると誰しも必ず免疫機能が少しずつ低下していきます。免疫機能に関わっているT細胞が作られている胸腺は、加齢とともに萎縮してしまうことがわかっているのです。萎縮した結果、T細胞の数が減るため免疫機能は低下します。

7.喫煙や飲酒

喫煙や飲酒は免疫機能を低下させるため、節度を守って楽しむことが望ましいでしょう。喫煙はヘルパーT細胞やB細胞、マクロファージやNK細胞など多くの免疫細胞に影響を与えることがわかっているのです。

飲酒も免疫機能に影響を与えるといわれています。ただし、どのようなメカニズムで免疫機能に影響を与えるのかはまだ明らかになっていません。

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