「父の死から生まれた、命を支える成分。」ブロリコ開発物語

イマジン・グローバル・ケア株式会社 代表
木下 弘貴 博士(保健学)
1967年生まれ。東京大学大学院医学系研究科修了。調剤薬局を開業し、全国110店舗まで拡大。父が肝臓がんで他界したことをきっかけに、医学の道に進むことを決意。経営していた薬局で患者様と接する中で、「病気を未然に防ぐことが重要だ」という信念が強まり、予防と健康増進を目指すことに全力を注いでいる。
■ 「なぜ、ブロリコなのか?」――その始まりは、父の死だった。
私の人生が大きく変わったのは、20年以上前。
最愛の父を肝臓がんで亡くしたときでした。
父は長年C型肝炎を患いながらも、懸命に生きていました。ある日、肝臓がんの兆候が見つかり、東京大学病院で診てもらえることになりました。
診察日、父と一緒に3時間半も待合室で待ち、ようやく診察室に通されました。そして医師は、静かに、けれど冷徹な声でこう告げたのです。
「これだけ癌がたくさんあると、もうできることはないですね。」
その瞬間、時間が止まったように感じました。
外に出ると、東大キャンパスの銀杏並木が黄金色に輝いていましたが、その美しさは現実の重みにかき消されていきました。

「もし、あのウイルスがもっと早く発見されていれば…」
「あと一年早く治療薬が開発されていたら…」
「いや、父が感染しないように、もっと早く予防ができていたら…」
何度も何度も自問しました。けれど、その問いに答えはなく、ただ後悔だけが胸に残りました。
■ 薬局の現場で痛感した、“薬に頼る人生”の現実
私は調剤薬局を経営し、全国110店舗以上を展開していました。
そこでは毎日、糖尿病や高血圧など慢性疾患を抱える患者さまたちと向き合っていました。

多くの方が「一生、薬を飲み続けなければならない」という現実に、どこか諦めや疲れを感じていました。その姿に接するたび、私はこう思わずにはいられなかったのです。
「本当にこれでいいのか?」
「もっと早く、“病気になる前”にできることがあるのではないか?」
薬は確かに必要です。でも、薬を飲まなくて済む身体をつくることができたら、それが一番ではないか?——その想いが日に日に強まっていきました。
■ 胸に抱いた無念の想いが、私を予防医学へと導いた
父を救えなかった悔しさ。
薬局で見た“薬に縛られた人生”の現実。
その両方が、私の中に確かな信念を育てました。
「人は、病気になってからではなく、その前に守られるべきだ」
「そのために必要なのは、科学的根拠に基づいた予防医学だ」
私はこの信念を実現するために、東京大学大学院医学系研究科へ進学し、予防医療の道を本格的に歩み始めました。
■ 東京大学で出会った、“免疫”と“カイコ”の研究
大学院で学んでいたとき、運命的な出会いがありました。
ある教授が取り組んでいたのは、「カイコの免疫反応を使って、免疫活性成分を評価する」という世界でも非常に珍しい研究でした。

一見奇抜に聞こえるかもしれませんが、カイコは医薬品開発のモデル生物として非常に優れており、人と似た免疫反応を示すことが知られています。
「この技術があれば、自然由来の“本当に効果のある成分”を科学的に見つけ出せる!」
私は迷いなくこの研究に飛び込み、薬局の経営から完全に離れ、人生を賭ける覚悟を決めました。
■ 東京大学と、免疫力を“見える化”する世界初の技術を開発
研究の中で、私たちは驚くべき仕組みを発見しました。
カイコに免疫活性成分を注射すると、その免疫細胞が活性化し、筋肉が収縮する。そして、その縮みの大きさによって免疫効果の強さが定量的に評価できるのです。

この研究成果は、世界的な科学誌『The Journal of Biological Chemistry』に掲載され、東京大学と共同で免疫を測定する技術の特許を取得しました。


人では数週間かかる免疫評価が、カイコなら数時間で可能。個体差もほぼなく、正確かつ迅速に免疫活性を測れる画期的な方法です。
■ そして出会った、圧倒的な成分「ブロリコ」
私たちはこの技術を使って、自然に存在するあらゆる成分——海藻、きのこ、野菜、果物、穀物などを調査しました。
その中で、最も高い免疫活性を示したのが、なんとブロッコリー。
しかも、100℃以上の高温で抽出したときにのみ得られる成分だったのです。

この新規成分を、私たちは「ブロリコ」と名付けました。
■ “毎日摂れるレベル”にするために、自社工場の設立へ

ブロリコは、非常に強い免疫活性を持つ一方で、調理などでは取り出せない繊細な成分でした。
- 新鮮なブロッコリーを使うこと
- 純度の高い水を使うこと
- 高温で一定の条件で抽出すること
この3つの条件を厳守する必要がありましたが、外部の工場では実現できず、私は最終的に静岡に自社抽出工場を設立しました。

クリーンルーム内で徹底管理された環境のもと、毎日安定的に高活性のブロリコを抽出できる体制が整いました。
■ ブロリコは、科学と祈りで生まれた“希望の成分”です。
父を救えなかった無念、薬に頼り続ける人々への思い、
そして「病を未然に防ぎたい」という揺るぎない信念。
それらすべてが、ブロリコの開発につながっています。
一人でも多くの人の、未来を守るために。
「病気になる前に、自分を守る」
それは、決して特別なことではなく、誰にとっても必要なことです。
ブロリコが、あなたや、あなたの大切な人の明日を守る力になれることを、心から願っています。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。
「世界中の人々の健康寿命を延ばしたい」- 私は本気でそう思っています。
身近な人が病と闘う姿を目の当たりにし、無力さを痛感したあの日から、予防医学への情熱が私を突き動かしてきました。そんな想いを胸に、当社と東京大学が手を取り合い、長い研究の末にたどり着いた成分、それがブロリコです。
ブロリコの黄金色のエキスには、免疫を活性化する力が秘められています。多くの試行錯誤と数え切れない困難を乗り越えてようやくこの成分に出会えたとき、胸の奥から湧き上がる感動と希望を感じました。私にとってブロリコは、ただの発見ではなく、夢を実現するための「希望の光」です。
イマジン・グローバル・ケア株式会社 代表
保健学博士 木下弘貴